我・eastern youth
■Member

吉野寿:Guitar, Vocal

二宮友和:Bass, Chorus

田森篤哉:Drums


■Profile

吉野と田森は幼なじみで,二人を核に札幌で前身となるバンドを結成.
1988年にeastern youthと名乗るようになる.上京後に二宮と知り合い,現在の構成となる.
結成当初からパンク,ハードロックを中心として絶叫調のボーカルが特徴的だったが,メロディアス
な曲調や疾走感も際だっていた.ストレートな日本語歌詞は好き嫌いが分かれそうだが,これに惹か
れての熱狂的なファンが多い.およそ10年にわたって「極東最前線」という名称でライブイベントを
全国レベルで繰り広げている。

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        ニューアルバムについて(2004/9スカパーインタより)
新しいアルバム着手してる時、たまたま「DON QUIJOTE」を読んじゃったんですよね。
今、作ってる曲で表現したかったものと「DON QUIJOTE」の生き方みたいのが、凄く
近かったんですよね。「わ〜なんか神様が降りて来たぞ」と思って、その時多くのヴィジョン
が見えて来た。

■アルバムを聴いて以前より、何か“吹っ切れた感じ”
サウンドの感じが変わって来ましたよね?


いつも通りにやってた。曲の感情をいかに込めるか。プレイヤーとしての前に
この曲は、どんな感情を持っているか。シンプルにしたかった。
“歌ってる感じ”

■アメリカツアーでの影響は?

前のアルバムを作って、心のバランスがおかしくなって、自己完全否定みたく
なっちゃったんですよ。「なんで俺は生まれて来たんだ?」くらいになっちゃって、
家でメソメソしてても仕方ないので、ライヴを増やして忙しくして、自分を
打ち消すくらい忙しくして、その中から、何か絶対に見えて来ると思った。

気持ちが闇の中にある時ってのは、色々なものが焼き付くんですよね。
風の感じとか、風景の微妙な揺れみたいなものとか。凄い鮮明に焼き付いて、
それは、後から考えると凄く良かったと思う。

アメリカで車がひっくり返って、死んだと思う程だったのに、みんな生きていて、
怪我もしてなくて、あれで吹っ切れたって感じです。
そこから扉が開いた。自分が温い所にいると駄目ですね。
酷い目にあえば、あう程、自分を取り巻くものが色濃く映って来るから、それは
表現者として大事。温いなと思ったら、壊さないと駄目だなぁ〜とは思うけど
しんどいですよね〜(笑)

■1番最初に、eyを組んだ時の目標は?
若い頃は、フラストレーションを爆発させたかった。
みんなで集まって、プレーして、それをカタチにして、生きてる実感みたいな。
それは今も変わってないんですよね。
色んな人と、コミュニケーションを取って、人間と人間のエネルギーを感じて
生きるぞ〜って感じが欲しい。

■ライヴの方は、どうですか?
ライヴ1回が出会いと別れなわけだから、も〜2度と会わない人もいるかも
しれない。その日その日しかないし、そ〜ゆ〜事を大事に考えてゆきたい
なぁ〜とは思っていますね。

■ツアーで全力を尽くすコツは、あるんですか?
「お前がプレーする必然性は何なんだ?」とか毎回ライヴが始まる前に
考えるようにしてる。出会う為に来てくれてるんだから、良い出会いにしないと
つまらないし。
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★ 曲解説★
■街はふるさと

色々な人が光と闇を持ってて、そ〜ゆ〜人が集まっている街っていうのは。
そ〜ゆ〜人間の1人1人が“ふるさと”であるし、それと関わりあって生きて
行くということも“生きてるふるさと”というか。人間の業みたいな所に、ふるさとは
あるんだみたいな。俺は大都会の方が好きなんですよね。色んな人が無理矢理
そこにいるわけじゃないですか?みんながズルし合ったりして、だけど実は
人間的なものは残ってて、アッと思う時に、スッと助けられたりとか、そ〜ゆ〜
人間と人間の集まったエネルギー。良いも悪いも、光も闇も感じられるんですよね。
朝焼けの一歩手前みたいな感じで始まりたかったんですよ。

■JET MAN
“捨てて行け!飛んで行け!”という歌なんです。
アルファベットを使った意味は、今回は必然性が出てきたから。
もっと、簡単に捨ててやるみたいな軽さが欲しかった。
この曲に関しては、センチメンタルな感じにしたくなかった。でも根強い
悲しみは、しっかり持ってるみたいな。

■DON QUIJOTE
この曲は、こ〜ならないと駄目って言う風には意図的に持たないようにしてる。
どんな風になっても良い。3人で色々なイメージを掴みながら作ってます。
長くBANDやってるから、あまりイメージ的にズレないですよね。

■暁のサンタマリア
切ない想いがあるんですよね〜生きてるとね〜。
自分で本当に言いたいことだったら、やるべきだと思う。
何も考えないで、そ〜だと思ったら、やろうと思ったんですよね。
全体通して。だから、迷わんかったですね。この歌も。

■矯正視力〇・六(アルバムヴァージョン w.小谷美紗子)
最初からシングルで行くか〜みたいな感じになってて、暖かい音に
したかったんで、何の楽器かなぁ〜?って考えたらピアノだなぁ〜って。
で、ピアノだったら「小谷美紗子」としか思えなかったですね。

■敗者復活の歌
下まで落ちて、でも自分で突破口を見つけて、「よし!やるぞ!」と
言って、「よいしょ」って立ち上がる感じ。
やっぱ夜明けみたいな。マイナーコードの低いあれで、ぐわ〜〜〜って
夜が明けて行く感じ。リバーブをかけることは決めていた。

■安手の仮面と間抜けた男
ヴィジョンを作りやすかった。楽器の呼吸感ですね、やっぱり。
呼吸でプレーできるようになったんです。全部で1個の楽器になるべく呼吸というか。
プレーの呼吸感っていうのは、波長みたいなものだから。
俺は、音楽で人間を表現したいわけだから、人間的なプレーができれば良い悪いは、
それはその中でベストを尽くして行けば良いと思っている。
弱さは、持ってて欲しいくらい…。

■夜更けと蝋燭の灯
俺、蛍光灯の光嫌いなんですよね。白くて。身も蓋も無いから。
だから、なるべく夜は暗くしてるんですよね。で、お酒飲んだりしてね。
お酒飲んでる時は無音なんです。雨が降ってると、雨と会話しながら飲む。
そ〜すると色んなものが、心の中で蘇って来るじゃないですか?
それと対話ちゅうか、センチメンタリズムみたいな。
ローソンの持ってる、優しさっていうか、寂しさっていうか。
そ〜ゆ〜ものと、自分の中で揺れてるローソク的な何かボワッとした
暖かいものでもあるけど、寂しいものでもあるっていうか。
コードから作ってるですよね。いつも。
それからメロディーを引き出して来るから、コード感を大切にしてるけど
でも、メロディーの方が大事な気がする。メロディーは、鼻歌でも歌える
じゃないですか?歌は生きて行く上では、絶対に必要だと思ってるから。

■大東京牧場
ババババババ〜ボカ〜〜〜〜〜〜ンって。ダダダダ〜ってのが普通の倍の
長さで「まだ、やんのか?」くらいに。んで、グッと引く感じ。
そこで語り部がガッと出てきて語り出すっていうか。
心の中の豊かな部分よりも、もっと殺伐としてて、ギュっとしちゃう所というか。
そ〜ゆ〜ものの落差を表現したいというか。ガーンガーンガーンってなる感じ。
群集の象徴。1人1人の顔が無い。できれば違う生き物になりたいですね。
かっこいい生き物。トラとか。(笑)だけど結局“羊”なんですよね。
ボクもやっぱり群集の中にいて、力は非力で。
だけど“あっち向いてる羊”だからなってことなんですよ。
群集になると、パーソナリティーを捨てることに美徳を持つタイプの人間が
多いわけですよ。群集の中に甘んじるというか、安心を求めて本当は1人1人が
立ってなきゃならないのに、流れの中でカムフラージュされて守られる安心感ていうか。
それに強く反発を感じて生きて来たわけなんですよね。俺は。
奴らとの戦いの歴史といっても過言ではないぐらいですよね、人生。
でも、結局は俺も、そ〜ゆ〜中にいるんだなと。
でも、俺は、それを分かっている、それを。だから、こっち向いてやるんだという気持ち。

■街灯に明りが灯る前に
これは仮歌なんですよ。仮歌で1回ベーシック録ったの。で、本ちゃん録ったら
やっぱり仮歌の方が良いってことになったんですよ。
焦燥感とか、突破感とかよりは、もっと色んな深みを持った人間観というか。
ださくて、かっこ悪くても良いから、生身の人間というものを、もっともっと
ちゃんと表現しろって思って歌ったですね。

■窓辺
この曲のモチーフは、視点を引いた曲なんですよね。
自分も風景の中に置いて来た歌なんですよ。全然引いた第三者の目の歌。
“俺達は一体何ができるのか?”“何を見てるのか?”“何を思っているのか?”
って事を言いたかった歌なんですよ。

大きなシフトチェンジになったと思います。
この作品は、1つの分岐点にするべきだと思っている。

彼らについて、もっともっと熱く語るコーナーを作る予定っす!(^。^)丿