LUMPY GRAVY (1968) / FRANK ZAPPA めたる雑派さん
68年にリリースされたFZにとって初のソロ名義となるアルバム。
本作は当時FZ念願の初のオーケストラを使ってレコーディングされ
たアルバムであるが、レコード会社とのゴタゴタがあり一年近く宙に
浮いた形となり、この間オーケストラ部のマテリアルは様々な素材や
編集が加えられ現在の形となってリリースされた。本作における『語り』
や『お喋り』など素材を一旦バラバラにして、その断片をコラージュする
方法論は、近年のヒップホップ、あるいはハウスなどの音楽の作り方の
元祖といっても過言ではない、FZ曰く『私の編集テクニックというものは
作曲の延長なのだ。作曲して、演奏させて、ミキシングして、色々な楽器
の音量のバランスを変えて、ものすごく作品を変化させることも可能だ。』
つまり、これって今で言う”REMIX”じゃん!!(笑)
なお本作は作品の出来不出来は別にして、商業的に一番失敗したアルバム
と言われている。ちなみにオイラの『FZの全作品のなかで聴かないアルバム
ランキング』のBEST3に本作は入ります!!(笑)
http://6413.teacup.com/megaforce/bbs
■CRUISING WITH RUBEN & THE JETS / THE MOTHERS OF INVENTION
めたる雑派さん
RUBEN & THE JETSという架空のバンドを主人公に、五十年代のR&Bや
ドゥーワップ、チカーノ・ロックなどのサウンドを展開した本作はFZの初期の
アルバムの中にあって、その時代錯誤的なこだわりによって一際異彩を放っ
ている。一説によればMOTHERSの曲をまともにかけないラジオ局へのあて
つけで創られたらしく、実際にDJ達がMOTHERSと気付くまでは盛んにオンエ
アーされたらしい。(笑)
既成のものとはまた一味違ったMOTHERS風のちょっと泥臭いR&B臭が漂って
いて単なるパロディには終わらせないのがFZの凄いところ。奇形的なコード進行
を使いながらも違和感を感じさせずに聴かせてしまう。
全曲FZおよびMOTHERSの面々のオリジナルで『FREAK OUT!』収録曲のR&B
バージョンが4曲収められている。1968年の作品。
http://6413.teacup.com/megaforce/bbs
Sprawl(1994)/Bevis Frond Camel-love-hideさん
1. Know We're Going
2. Awake!
3. Love You More
4. The Puller
5. Oh Gideon
6. Right On ( Hippie Dream)
7. I Bought My Love A Lapdog
8. New Alexandria
9. Anodyn/See You
70年代を駆け抜け現在も活動を続けるCamel唯一のオリジナルメンバーで
あるギタリストAndrew Latimerは,他の追随をゆるさぬそのプレイスタイル,
音楽に対する真摯な姿勢から,多くのファン,ミュージシャンから尊敬を集め
ている。Andy Ward、達者なドラマーだったが,1981年のアルバム"Nude"を
最後にCamelを脱退した。時折Richard Sinclairらとの共演が伝えられたが,
華々しい活躍とまではいかなかった。
昨年夏,Camel30年の歴史を綴ったDVDが発売された。
躁鬱病とアルコール中毒に起因する自殺未遂,5ヶ月にわたる闘病生活,
そしてCamelからのドロップアウト。
淡々とインタビューに答えるWard,時折言葉をつまらせるLatimer
当時のWardの様子が2人の口から赤裸々に語られていた。
胸が締めつけられた。

Camel脱退後のWardの生き様を見届けてやりたい。そんな思いが募った。
Webで調べては,参加アルバムを買い漁る日が続いた。

Sprawl、サイケロックバンドBevis Frondの1994年作,
BevisでのWard初参加作品である。ようやく,中古で手にいれることが
できた。Nick Salomanの泣きのサイケギターとわたりあうWardの熱いドラミ
ング昔と変わりないこのカッコよさはどうだ。Wardの凄まじい気迫が伝わっ
てくる。Mirage,Moonmadnessあの栄光の時代がフラッシュバックして目頭が
熱くなった。

僕のWardをめぐる旅はSprawlに行き着いた。
費やした時間は決して無駄ではなかった。
そう確信できる,哀しくも熱いアルバムです。

http://www.cisnet.or.jp/home/hide/
■UNCLEMEAT / THE MOTHERS OF INVENTION めたる雑派さん
1969年発表の本作は、もともとMOIのドキュメンタリー映画の
サントラとして67年10月から68年の2月までの5ヶ月を費やし製作された。
(肝心の映画の方は資金難によりポシャってしまったらしい/笑)
サントラという性質上、通常のロックアルバムとは異なり同じメロディ
が様々なバリエーションで顔を覗かせ、語りのパートも多く含まれ、
まともにヴォーカルが聴ける曲などここには数曲しかない。
言い換えれば、このアルバムはFZが当時から多彩なアレンジのアイディア
を持っていた事を証明しているのである。
そしてこの頃よりMOIが単なるロックバンドからFZの音楽的要求を満たす
ためのユニットとして機能し始めたと僕は思っている。
しかし何度聴いても『KING KONG』メドレーの、きわめて自由でいて、
そして恐ろしく緻密なバンドのアンサンブルは圧巻であり失禁もののエグさ
である!!
http://6413.teacup.com/megaforce/bbs
■HOT RATS / FRANK ZAPPA めたる雑派さん
FZのソロ第二作目にしてロック史上に燦然と輝く不朽の名作。
キングクリムゾンの『宮殿』を蹴落とし全英チャートの1位を獲得し、
メロディメーカー誌のリーダーズポールにおいてZepの2ndを抑え堂々の
1位にもなった、初期のFZ作品の中では最も聴きやすいアルバムである。
(と個人的には思う。)
オリジナル・マザーズを解散させ、アルバムの殆どのレコーディング作業を
FZとイアン・アンダーウッドのふたりでこなし、多彩なJAZZミュージシャンを
ゲストに向かえて録音されたせいもあり全体的にJAZZ色が濃く、JAZZの
入門盤としても最適な一枚に仕上がっている。
この作品にはローウェル・ジョージが匿名で参加しているのも有名な話で
ある。
INTROSPEZIONE / OPUS AVANTRA(’74年) IJIFU JIKOさん
'98年当時、職場先でいろいろなヨーロッパ系のプログレを薦められた。
P.F.M、ANYONE'S DAUGHTER、ARTI MESTIERI、MUSEO ROSENBACH
……そして、その中で、このOPUS AVANTRAを知った。その音像にはハッキリ
言って、ビックリした。前衛と正統的な叙情性の共存している音に…。
そう、このバンド、いや、プロジェクトは、ドッネラ・デル・モナコ、アルフレッド・
ティソッコ、ジョルジョ・ビソットという現代音楽にかなり傾倒した3人を中心とした
AVAN(=アヴァンギャルド)TRA(=トラディショナル)なサウンドを追求したグループ
である。メタル愛好者ならば、「BURRN!」の'95年7月号の「プログレッシヴ・ロック
への誘い」・第31回でも紹介されているので、そちらを参照していただきたい。
このファーストは、'74年の作であるが、まさしくイタリア・プログレ界の至宝であり、
全音楽リスナーにとっての至宝であると言っても過言ではないだろう。
この叙情性のあるバラード群のメロディには圧倒されることは間違いがない。
絶対買って損はしない!
ただし、はじめは、いろいろな特殊な要素が難解に感じられて、とっつき辛いか
もしれないが、それをもってしても、絶対に感動できる作品だ。
ジャズや現代音楽、クラシック、そして、プログレという枠もいらない。
音楽というジャンルの至宝!!
KINGDOM COME / SIR LORD BALTIMORE(多分’72年) IJIFU JIKOさん
'70年代ハード・ロック、名盤中の名盤。ある意味、BLACK SABBATHよりも
鋭角的なリフを持ち、アメリカ出身とは思えないブリティッシュ的なニオイのする
ハード・ロックを奏でていた。このアルバムは、一般的にファーストと言われている
が、セカンドかもしれないとの説もある。しかし、どう聴いてもこちらの録音の方が
低予算で作った印象があり、多分、こちらがファーストだと思われる。
(再発される度に表記が違うし、発表年も違っている。)
ハード・ロックというよりは、へヴィ・メタルという音像にかなり近い音であり、へヴィ・
メタルの歴史を語る上では避けて通れないアルバムである。
ジャケットの幽霊船の不気味さも秀逸。
輸入盤でセカンド(?)とのカップリングがでているから、要チェキ!!
(国内盤がでていないのが残念!!)
今の耳で聴いても絶対ノックアウトされるから、保証するし、またリリカルなチェンバロ
の音をバックに歌われるバラードなども入っていて、しかもその歌がいいのだ!!
ドラムもうるさくてイイ!!聴いてみて!!
TALES FROM A FORGOTTTEN WORLD / TEMPUS FUGIT
Yutakさん
まさしくこれはシンフォニックロックのお手本のようなアルバムです♪
イエスの「海洋地形学の物語」をかなり意識して作成されたみたいです(^^)
リック.ウェイクマンのム−グやメロトロンの使い方をさり気なく拝借して、
ちょっと日本の冨田勲にも通じるものを感じます。
セカンドアルバムもありますが、私個人としては本作のファ−ストの方が
よりインパクトが強いです!
1、Proogue
2、The City and The Crystal
3、The Goblins' Trail
4、War God
5、Bornera
6、A Song for a Distance Land
7、Princesa Vanessa
8、The Lord of a Thousand Tales
TROUBLE / TROUBLE(’90年) IJIFU JIKOさん
彼らのデビュー・アルバムは今現在はタイトルが変わっているが、元々はバンド名
がタイトルだった。で、コレは、4枚目で、リック・ルービン率いるDEF AMERICANに
移籍しての再出発を図ったアルバムで、またもタイトルはバンド名の「TROUBLE」
を冠している。まあ、そんなことはいいとして、このアルバムからTROUBLEは
垢抜けた。CATHEDRALのリー・ドリアンが永遠不朽のドゥーム・メタル・アルバム
として挙げるセカンド「THE SKULL」こそ、TROUBLEのドゥーム・メタルたる姿の
究極的な発現であることは間違いないが、ある意味で、ファーストや「THE SKULL」
というアルバムは、カルトであり、楽曲の完成度というよりも、その内包するエネルギ
ーこそが魅力なのである。だから、聴くのには、相当気合がいる。
それに比べると、この4thは、従来のBLACK SABBATH直系のリフを残しながらも、
もっと楽曲が歌モノ的なアプローチになってきているといえる。さらにそこにサイケデ
リック的な要素が入ってきている部分があるし、("The Misery Shows(Act II)"の
アコースティックでありながら、非常に幻想的な曲想にそれが垣間見られる。)
また冒頭の2曲のつながりには、へヴィ・メタルの様式美的な展開も感じられる。
そういう意味で、このアルバムは、ドゥーム・メタルたるTROUBLEが非常に聴き
やすいスタイルになりながらも、貪欲に’70年代のテイストを入れたという非常に
ターニング・ポイント的作品である。
実際、僕自身の体験としては、’90年にこのアルバムが出た時、TROUBLEという
名前こそ知っていたものの、「BLACK SABBATHのフォロワー」という認識しかなか
った。それで、全くレヴューも何も見ずにこのアルバムを買ったのだ。しかし、それ
は、とんでもない出会いであったと今にして思う。
’90年代のへヴィ・メタルは、後にラウド・ロックへ転化していったが、その元を
METALLICAのブラック・アルバムあたりに位置づける輩は多いと思うが、僕の感想
でいえば、このアルバムやSANCTUARYの「INTO THE MIRROR BLACK」のような、
それまでのへヴィ・メタルとは一味違う濁りを感じさせ、それでいて、NWOBHMから
の伝統的なスタイルを踏襲したあの当時のメタルの「時代の曲がり角」みたいな音像
こそが、本当の意味での’90年代の始まりであったのではないかと思う。
TROUBLEは、その後、サイケデリック的なアプローチを強め、THE BEATLESなどの
影響も見せるようになって、独自の世界観を見せるようになったが、’90年代中ごろ
に解散してしまう。しかし、今年(’04年)、復活ののろしとなるアルバムが発売される
はずである。彼らが遺した作品の意義は、今こそ問われることになるだろう。それゆ
えに、このアルバムは、重要な作品だ。
■PAATOS/Timeloss
Yutakさん
01、Sensor
02、Hypnotique
03、Tea
04、They are Beautiful
05、Quits
06、Ouka
07、Otaku
「2002年、プログレッシヴ.ロック界で話題になったスェ−デンのバンドPaatosの
アルバムが遂に正式国内リリ−ス決定! 前編にフュ−チャ−されたメロトロン、
そしてビョ−クを彷彿させるヴォ−カルと今年の目玉になること間違いなし。」
これがdiskunion の宣伝文句でしたが、確かにそのサウンドを聴いてみると、
70年代の懐かしい匂いがします♪
女性ボ−カルであり、そしてメロトロン♪
他にもクラリネットやフル−ト等で味付けされてるとなると、こりゃもうプログレ
ファンには堪りませんなあ(^^)v
ちょっとジャズ色も感じられます!
■BILL BRUFORD'S EARTHWORKS/Randam Acts of Happiness
Yutakさん
01、My Heart Declares A Holiday
02、White Knuckle Wedding
03、Turn And Return
04、Tramontana
05、Bajo Del Sol
06、Seems Like A Lifetime Ago [Part 1]
07、Modern Folk
08、With Friends Like These...
09、Speaking With Wooden Tongues
10、One of A Kind[Part 1]
11、One of A Kind[Part 2]
12、Blues For Little Joe
元イエス、キングクリムゾンのメンバ−だったス−パ−ドラマ−ビル.ブラッフォ−ド
のジャズユニットバンドであるア−スワ−クスのニュ−アルバムです(^^)v
ニュ−アルバムといっても今回もライヴアルバムで新曲を発表するといういかにも
彼らしいやり方です♪
エレクトリックなロックから放れ、自由気ままにアコ−スティックジャズを楽しむ彼
の姿が目に浮かびます(^^)